社長ブログ
仕事を楽しむ
確かに楽しかったらいくらでも練習できますからね。
(大谷)翔平を見ていると、彼はたぶん努力しているという感覚はゼロなんです。
こんなバッテイングができたらみんな喜んでくれるだろうな、こんなボールを投げられたらみんな驚くだろうな、自分も嬉しいな。
それが楽しくてずっとやっている。
自然に練習量が誰よりも多くなっている。
(WBC日本代表監督 栗山英樹)
「憧れを超えた侍たち 世界一への記録」という映画を、先日見ました。
素晴らしい映画でしたが、その中に出てくる大谷翔平選手は、いつもにこやかに笑っている。
メキシコ戦でリードされたピンチの場面でも、彼だけは些かも意気が衰えず、皆を励ましている。
そんな常に前を向いている姿に深い感動を覚えました。
大谷選手は大リーグでも二刀流で投打ともにトップクラスの結果を残し、今年はホームラン王にもなりそうです。
その陰では、物凄い練習をこなしているはずですが、スポーツ番組などで見る彼には、微塵もその気配を感じることが出来ません。
それがどこから来るのか、私にはとても不思議だったのですが、冒頭に掲げた栗山監督の言葉に、その答えが見いだせたように思います。
彼は自分の「我」を手放し、人のために何ができるかを心の置きどころにしているのだと思います。
仕事をしていると、必ず困難に出遭います。
時には理不尽だと思うようなことさえも起こります。
そんな仕事を楽しむのは、容易なことではありません。
自己中心性を捨てて、自分の心の置きどころを、お客様、職方さん、そして会社の仲間の喜びにすることが必要なのです。
そして、当面する困難を乗り越え成長することで、さらに周りの人たちに喜んでもらえる人間になることをめざすのです。
これは確かに簡単なことではありません。
しかし、大谷翔平選手は、それが高いレベルで可能であることを、身をもって証明してくれているのです。
それだけで、大きな世直しになっていると言っても言い過ぎではないでしょう。
仕事に楽しい仕事と楽しくない仕事があるのではありません。
どんな仕事であっても、それを楽しむ人もいれば、楽しめない人もいる。
仕事を楽しむ人は、何を楽しむのか。
栗山監督の言葉にあるように、人に喜んでもらうことを楽しむ、そのことで自分も楽しむ。
即ち、人のお役に立つことを楽しむのが本当の所なのではないでしょうか。
さらに、仕事を楽しむ人がいると、その楽しみは周りに感染していきます。
困難を克服したメンバーがいれば、みんなで拍手喝采してともに喜ぶことができれば、その人の喜びは何倍にもなって、さらに周りに波紋を広げていくことでしょう。
そうして、仕事を楽しむことが会社の中で広がるようになれば、この会社は物心両面の仕合せを皆にもたらせる会社になるに違いありません。