社長ブログ

一年を振り返って

一年を振り返って

この一年の最大の出来事は、何と言っても新型コロナ感染症の拡大です。

大阪だけで見ても、既に感染者は約2万7000人に上っています。

回復者は2万2000人ですから、大阪には常に感染状態にある人が五千人近くいるような状況になっています。

人口千人当たり一人に近い割合で感染者がいるのですから、普通に生活していれば、毎日感染者と何らかの接触があっても不思議ではありません。

いつ誰が感染してもおかしくない状況なのです。

 

そんな厳しい状況下でも、当社では本社、現場も含めて、これまで一人の感染者も出ていません。

これは、社員を始め職方さんまでが、感染予防に真摯に努めていただいているお蔭であろうと思います。

とは言え、現在感染が収まる気配はまったく見えていません。

来年になっても、これまで以上の緊張感をもって予防に努めていく必要があります。

また、万一感染者が出ても対応できるよう準備を十分にしておかなければなりません。

 

このようなコロナ禍の中、世の中は大きく変化しているように思います。

特にオフィス業務では在宅勤務が一般的になりつつあり、その結果ICT化が凄いスピードで進み始めています。

その取り組みの如何によって、生産性に大きな格差が生まれてくる可能性があります。

コロナ禍が収束した後、企業間格差が決定的になっていたとしても不思議ではありません。

 

来年はITの進化のスピードがさらに上がり、これを活かせるかどうかによって、この現象はさらに顕著になっていくであろうと思います。

IT化は機器を導入すれば、それが実現するというわけではありません。

それを使う人の仕事の習慣が変わらなければ、導入したIT機器は無用の長物に過ぎないのです。

 

 

今年、日本経営品質賞経営革新推進賞を頂けたことには、感慨深いものがあります。

残念ながら本賞には届きませんでしたが、もう手の届くところまでやってきました。

経営品質に取り組んで十二年。

始めた頃には思いもよらなかったことです。

 

近年はお客様の手応えも大きく変わってきたように感じます。

多くのお客様が私たちとの心のつながりを感じて下さっているように思います。

私たちの商品が、建物というモノではなく、お客様と一緒になって建物をつくるというコトに変わりつつあるのを、引渡式でも感じることができるようになりました。

 

「念ずれば花開く」は、国民詩人坂村真民さんの言葉ですが、粘り強く真摯に取り組み続ければ、いつかは心に描いた高みに達することができる。

今年の受賞によって、それが実感として分かるようになりました。

これも社員の皆さんのお蔭だと思います。

 

来年がどのような年になるのかは、分かりません。

コロナ禍が長引けば、これまで取引先を支えてきた金融機関自身の財務内容も危うくなり、不況がますます深刻になるかもしれません。

また、あるいはワクチンの有効性が確立し、景気が回復するかもしれません。

しかし、どうせ分からぬことに頭を悩ませても仕方がありません。

 

この秋は雨か嵐か知らねども 今日のつとめに田草取るなり

 

これは二宮尊徳が詠んだ歌ですが、私たちの為すべきことは、好不況に係らず、お客様満足を高めること。

これに粘り強く真摯に努力することの外にないのです。

 

この一年の皆さまのご厚意に心から感謝します。

ありがとうございました。